こんなときどうする?飲み忘れや副作用が出た場合の対処法

はじめに

低用量ピル(以下、ピル)を服用していると、思わぬタイミングで飲み忘れが起きたり、副作用が現れることがあります。初めてピルを使う方にとっては「どう対応すればいいの?」と焦る場面も少なくありません。本コラムでは、特に多いトラブル事例として「飲み忘れ」と「副作用」を取り上げ、それぞれの対処法を詳しく解説していきます。正しい知識を身につければ、落ち着いて行動できるようになります。

飲み忘れが起きた場合の対処法

1日(24時間以内)のみ飲み忘れた場合

思い出したタイミングですぐに1錠を服用し、その日分は通常の時間に飲みましょう。

この場合は避妊効果が著しく低下するわけではありませんが、複数回の飲み忘れが続くとリスクが高まります。

2日(48時間以上)連続で飲み忘れた場合

飲み忘れに気づいた時点で1錠服用し、さらにその日分を通常の時間にもう1錠服用します。1日に2錠飲むことになりますが、これは緊急措置として一般的に推奨されています。

この期間中および数日間は避妊効果が低下している可能性が高いため、コンドーム併用などの追加の避妊を検討しましょう。

飲み進め方や次のシートへの移行方法に迷ったら、早めに医師や薬剤師に相談してください。

服用忘れが頻発する場合

根本的に服用タイミングの見直しやリマインド機能の導入が必要です。自分の生活リズムに合っていない可能性があるので、工夫を重ねましょう。

副作用が出た場合の対処法

軽度の副作用(吐き気、軽い頭痛など)

ピル服用開始直後は体がホルモンに慣れるまで1~2か月ほどかかるため、軽い吐き気や頭痛などが出やすいです。

我慢できる程度であれば、しばらく様子を見つつ生活習慣を整える(睡眠をしっかり取る、こまめな水分補給など)ことで軽減される場合が多いです。

どうしても辛い場合は、タイミングを変えて服用する(朝ではなく夜にするなど)工夫も有効です。

重度の副作用(強い頭痛、胸の痛み、視覚異常など)

激しい頭痛や胸の痛み、手足のしびれ、視覚異常などが現れた場合は、血栓症の前兆の可能性があります。

すぐに服用を中止し、医療機関を受診してください。

不正出血がある場合

服用初期には体が慣れるまで不正出血が起こることがあります。通常は自然に治まることが多いですが、長期間続く場合や出血量が多い場合は医師に相談しましょう。

どうしても不安なときは?

ちょっとした体調変化でも不安を感じる場合は、我慢せずに医師や薬剤師へ相談するのが一番です。ピルには複数の種類があり、人によって合う・合わないがあるため、別の種類へ切り替えることで症状が軽減することもあります。また、副作用が出にくい飲み方のアドバイスを受けられる場合もあるので、早めの受診が安心です。

まとめ

ピルの飲み忘れや副作用は、誰にでも起こりうるトラブルですが、正しい対処法を知っておけば必要以上に慌てることはありません。特に飲み忘れは、普段から意識して対策することで予防できます。副作用に関しても、一時的なものから重症化のリスクがあるものまで幅広いので、自分の体調をよく観察し、変化があれば早めに相談する姿勢が大切です。困ったときは必ず医療専門家を頼りましょう。