ジェネリック医薬品との違いは?費用面で考えるピル選択
はじめに
低用量ピル(以下、ピル)を長期的に服用する際、気になるのが「費用面」です。特に日本では保険適用外となる場合が多いため、毎月の出費が無視できないと感じる方も多いでしょう。そんなとき「ジェネリック医薬品なら安いの?」と考える人もいるかもしれません。本コラムでは、先発医薬品(いわゆる新薬)とジェネリック医薬品の違いや、費用面を踏まえたピル選択のポイントを解説します。
先発品とジェネリックの違い
成分と効能は同じ
先発品の特許が切れた後に作られるジェネリック医薬品は、有効成分や含有量が先発品と基本的に同じです。そのため、期待される効果や作用機序も同等とされています。
価格が安い傾向
研究・開発コストを大幅に削減できるため、ジェネリックの方が低価格で提供される場合が一般的です。
添加物や製剤形状が異なることも
ジェネリックでも有効成分は同じですが、錠剤の形状や添加物が異なるケースがあります。体質によっては添加物に合わないこともあるため、注意が必要です。
ピルの場合の実情
日本では、ピルのジェネリック医薬品がいくつか出回っており、先発品より安価に購入できるケースがあります。ただし、全てのピルにジェネリックが存在するわけではなく、選べる種類も限られることがあります。医師の処方において「ジェネリック指定」で出してもらえれば、費用を抑えられる可能性が高いでしょう。
費用面の比較
先発品
1シートあたり2,000〜3,000円前後(クリニックによって差あり)
ジェネリック
1シートあたり1,500〜2,500円前後(こちらも医療機関や薬局で差があります)
クリニックの診察料などを含めた総額で比較すると、年間で数千円〜1万円以上の差が出る場合もあります。特に長期的に服用する人にとっては、ジェネリックを選ぶメリットは大きいと言えるでしょう。
ジェネリック選択時の注意点
医師との相談が最優先
安いからといって勝手にジェネリックを選ぶのではなく、自分の体質やリスクをふまえた上で、医師に「ジェネリックを希望したい」と伝えましょう。
飲み心地や副作用の差
添加物や製剤形状の違いにより、先発品と比べて飲みやすさや副作用の感じ方が変わることがあります。服用後に異変を感じたら、早めに医師に相談を。
定期検診は怠らない
ジェネリックだとしてもホルモン剤であることに変わりはありません。血栓症や副作用のリスクはゼロではないので、定期的な検診は欠かせません。
まとめ
ピルは長期的な服用が前提となる場合が多いため、費用面の検討は重要なポイントです。先発品とジェネリックの基本的な効果はほぼ同等ですが、価格・添加物・製剤形状などに違いがあります。まずは医師に相談し、自分の体質や生活スタイル、予算に合ったピルを選びましょう。賢く選択すれば、経済的な負担を抑えながら、生理痛や避妊の悩みをサポートする心強い味方として活用できるはずです。